筑波大で開催された日本鳥学会でしゃべってきました。
来たぞ。
— おばやしあやの (@cam_ob1) 2017年9月16日
日本鳥学会。 pic.twitter.com/uwav6AcNn2
コブハクチョウについて、話します。
— おばやしあやの (@cam_ob1) 2017年9月16日
私は3番手。
会場は撮影禁止だそうなので、プログラムで。 pic.twitter.com/o65pkmemZw
天文学会をやめて何年? まさか、別学会で学者のみなさんに混じって話をする機会がめぐってくるなんて。
鳥学会は口頭発表やポスターセッションが終わった後の夕刻から、いくつかの部屋に分かれての「自由集会」という集まりの時間が2時間くらい設けてあり、企画者が企画を立てて申し込んでおくものだそうです。そこで、昨年のときわサイエンスカフェでも鳥インフルエンザについてお話いただいた方が「外来種のコブハクチョウについてやりたい」という話をされ、私の方へ「現場の報告をしてほしい」と依頼がありました。研究発表ではないのでそういうレベルの話ではないのですが、私の話が専門家のみなさんに参考になるというのですから、準備してのぞみました。
というわけなので話の内容は、
基本、ここに書いてきたことと、togetterにまとめてきた内容で、水戸の千波湖にたくさんいる、外来種であるコブハクチョウ(とコクチョウ)と、昨冬の鳥インフルエンザの顛末でした。
水戸市の4月以降の対策としては、
- 偽卵(4月から)で繁殖抑制
- 公的なエサやり中止、市民のエサやりも禁止
- 数年かけて10羽くらいに
- 減ったら足輪で管理
- 感染症発生の時は他の鳥と隔離して飼育
のようにまとめられます。偽卵がうまくいっているようで、この春に生まれたのはコクチョウ1羽だけだったそうです。
でも、これらの対策も専門家のみなさんから見れば筋が通ったものではありませんでした。多分、水戸市はいろんな専門家の人に「どうしたらいいでしょうか?」みたいに聞いて、その都度有益な助言はもらってると思われます。でも、「これなら自分たちにもできそうかも?」みたいなのを拾ってやってみているだけで、外来種を飼うということについてどうすべきなのか、将来どうしたいのか、そして、鳥インフルエンザが発生したらどうするのか、について考えてないように見えるそうです。
専門家の間では、「水戸の千波湖と、鹿児島の藺牟田池、あそこが日本で一番、外来種コブハクチョウを適当な放し飼いにしててひどい場所」という認識なんだそうで。まぁ、千波湖最悪認定とはがっかりするものの、この前の冬の惨状を見ればいたしかたなしといったところです。観光客誘致も大事ですが、最悪だった過去を教訓に良い方向へ転換してゆければと思うところです。
集会の議論のまとめ等は、また、企画された方から出ると思うのでそのへんを待ちますが、できれば、こんなところで書き散らしてないで、きちんと行政と連絡が取れるようになればと思うところです。
もちろん、市民に親しまれているコブハクチョウたちですから、市民の合意も得られるような仕掛けができればなお良いのですけど。
8月末に撮ってきたコブハクチョウたち。千波湖の中というより、隣を流れる桜川にいます。千波湖はもう居心地悪いのかもしれませんが、羽切りもしてないんじゃ、よそへ拡散しそうです(この春は涸沼で増えてるらしいですし)。