子うさぎましろのお話

冬休み。冬や雪のお話が多いラインナップです。で、学校も始まったことだし、返却しに行ったら図書館が閉まってました…orz

子うさぎましろのお話 (おはなし名作絵本 3)
前回紹介した生活発表会の原作本、「みんなでわたろう」の絵を描いた三好碩也さんが気になって検索してみたら、こんな本が見つかりました。名作絵本のだそうで、ちょっと知られた作品のようです。クリスマスにぴったりでした(借りたのは12/24)。

北の国に住む子うさぎ「ましろ」は、サンタさんにプレゼントをもらったものの、また欲しくなってしまいました。そこで、自分を炭で黒く染めて、帰ってきたサンタさんに「まだもらってないよ」と言い、プレゼント袋の奥に残っていたたねを一粒もらいます。しかし、しばらくしてから2度もプレゼントをもらってしまったことを後悔したましろは、たねを「神様に返す=土にうめる」ことにします。そこから生えてきたのは、光り輝くもみの木! しかも、プレゼントがたくさんなってくるのです!!

ましろが後悔してもみの木の世話をし、木に実ったおもちゃなどのプレゼントをもいでサンタさんを手伝うところ、なんかけなげでかわいいです。それにしても、その見事なプレゼントの木! 「みんなでわたろう」は暖かい感じの草原が緑色に塗られた絵でしたが、こちらはほとんどが線で描かれています。紙の白さが生かされて北国の寒い感じが出ているからこそ、輝くプレゼントの木がひきたつのでしょう。

それから、サンタさんが赤い服を着てなかったりとか、今のクリスマスとイメージが違うところもあります。そこがまた、いいのかもしれません。

ゆきがやんだら (学研おはなし絵本)
新聞の連載小説にも挿絵を描いてらっしゃることでさらに有名になった、酒井さんの絵本。前にに読んだ本も確かうさぎの親子でしたが、こちらもそうです。雪が降り続き、遊びたいけど家から出られず…。寂しいようで、でもちょっとワクワクするような、いろんな気持ちがまざったような感じがします。そして、夜にゆきがやんで、暗い中、外でちょっとだけ雪遊びします。

うちの子供達も「雪はまだか?」とか「北海道がうらやましい!」とかそんなことばっかり言ってますが。雪になったらなったで、こんな感じになるのでしょうか。

ふゆですよ (四季のえほん)
「こんにちは、ふゆですよ」という言葉に続いて冬の情景を次々に紹介する、そんな絵本です。田舎の雪景色ばかりが続くと思いきや、クリスマスの街の様子や、生き生きとする動物園の北国の生き物まで、いろいろ出てきます。

ちょうちんあんこうは…、茨城の代表的な冬の味覚みたいですね。テレビで見たので、うっかり絵に向かって「おいしそう」とかつぶやいてしまいます(笑)

ないしょのゆきだるま (あかね創作えほん)
ぼくとお父さんで、お願いごとをしながら作った雪だるま。なんと、夜中に勝手に動きだし、近所中の雪だるま達を集めてサッカーをするという、びっくり仰天なお話です(笑) ここまで雪つながりの絵本が続くと、本当に雪遊びしたくなります。

よくばりすぎたねこ (わたしのえほん)
ひよこを見つけたねこ。「すぐに食べないで大きく育ててから」「いや、たまごを産んでから」「いや、もっと数を増やしてから」と、欲望だけがどんどん拡大していって、いざ実行したら、大きくなったとたんに飛んで逃げられた、という…。子供に(さえ)、「ばーか」とか言われてしまうそんなお話でした。でも、まぁこんなもんだろうなー、とか思うのですけど。

もりいちばんのおともだち―おおきなクマさんとちいさなヤマネくん (日本傑作絵本シリーズ)
上の子のすっかりお気に入りとなってしまった、くまさんとやまねくんのシリーズ。こちらが出会い編のようです。小さなもの好きのくまさんは小さなケーキを大事そうにちょっとづつ食べ、大きなものが好きなやまねくんは巨大なケーキをがつがつと…。そんな対比だったというのもなかなかおもしろいです。

この方の絵は、動物達がラブリー♪なのはもちろんですが、やっぱりその、畑が、うっそうとしつつもかほんわかかわいところが印象的ですね。また探してしまいそうです。

あわてた王さまきしゃにのる (寺村輝夫・ちいさな王さまシリーズ)
なくしたはずの汽車の形のえんぴつけずりになぜか乗って出発してしまうという、相も変わらずいつの間にやらへんな世界(って夢?)に入ってしまう、ちいさな王さまです。

お話のパターンに慣れてきたせいか絵にもだんだんと目が行くようになってきたのですが、今回も夢の世界では、夢の世界の住人や情景だけ、パステル画のようなタッチで、動物達はつみ木のセットにいるような動物の絵(形)になっています。でも、王さまは普通の線で描かれています。前も、布で表現したような絵の時もあったし。かわいいですよね。

絵本と違って児童文学、でも、毎ページに絵があって、しかし、カラーじゃなくって白黒がほとんど。ページをめくるごとに、違う本を手にするごとに、その工夫なんかを見るのもなかなかおもしろいこの頃です。