読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

病葉(わくらば)流れて

出合さんが出演する映画「病葉流れて」(2007年冬公開予定、撮影は終了とのこと)の原作本を図書館で借りてきて、読み終えました。図書館の本なので、幻冬舎文庫じゃない方のやつです。

病葉流れて

病葉流れて

朽ちた花びら―病葉流れて〈2〉

朽ちた花びら―病葉流れて〈2〉

この後は「崩れる日 なにおもう―病葉流れて〈3〉」という本に続くのですが、とりあえずは最初の2冊(大学生編)ということで。

以下感想です。ネタバレしてると思いますので「続きを読む」です。


はっきり言って最初は、この映画もお話も、題材は麻雀だし昔(昭和42年だとか)の話だし、全然なじめないなぁ〜と思ってたんです。本当に今の時代、普通の人が見て「おもしろい」と感じるのだろうかとさえ。

けれども、出合さんのブログにて、とても楽しそうに撮影に臨まれていているのを読んで、何がそんなにおもしろいのか、その世界や気持ちの一端に触れてみたくなったのです。

半分恐る恐る原作本を手にしてみて、読み始めたところ・・・

いやぁ〜、マジでなつかしいです!!!

読むまで気付いてなかったんですけど、作者は一橋大卒。 最初が、主人公梨田雅之が大学に合格して大学の寮に入るシーン。 場所は、西武多摩湖線一橋学園駅小平市)。 そして、喫茶店、南十字星のある駅は中央線のあの駅。

そう、私、あの駅が最寄りの大学に通ってたんですよ。 自転車通学だったけど、小平市は毎日のように通ってました。 よく使った路線は国分寺線の方だったので、多摩湖線には数えるほどしか乗ったことないし、一橋学園駅も降りたことはないのですが。あの駅前のいろんなお店も利用したし、飲み屋や定食屋にも行ってたし。とにかく、あのあたりの情景が目に浮かぶのです。駅周辺に限らず、私鉄沿線から見えたあの街、武蔵野の風景も。もう、それこそもう何年も行ってないっていうのに。 まぁ、小説に描かれている時代からさらに20数年後のあのあたりなんですが、とにかくなつかしいぃ〜。

しかも、大学に入学して自由を得て、初めて住むことになったのがあのあたり、っていうのが、なんとなくだけど自分が大学に入った頃のことと重なるんです。

あ、もちろんマジメな学生生活でしたが(それが一般的な大学生生活だったかどうかは… (^_^;) )。

主人公の梨田はこの後麻雀にのめりこむ生活をしてゆくわけですが、最初の「病葉〜」の方はまだいくらか大学生らしいこともやっています。梨田と、最初の友人湯浅との学生らしい会話が、村上さん、出合さんのお二人で、昔の武蔵野の風景の中(じゃないかもしれないけど)どうスクリーン上で描かれるのか、めちゃくちゃ楽しみになってきました。

一方で、麻雀のシーンはさっぱりわかりませんでした。(笑) 字面や牌活字を追うだけで、全くもって意味不明。外国語を眺めているようです。私にとっての麻雀の知識といえば…、マンガ「動物のお医者さん」でハムテル一家が大晦日に麻雀をやってたのを読んだくらい? 「トーフ」とか「ダンゴ」とか「ダブルパンツ」な〜んて思い出してる時点で、やってる人にはバカにされそうですね、本当に。それがわからないから、あの小説の本当のおもしろさは1/10も感じてないんでしょう。けど、聞くところによれば、映画では麻雀シーンは原作よりもずっと少ないそうなので、その程度でも大丈夫かなぁ?と、軽く考えております。

「朽ちた〜」の方に入ると、大学のシーンはほとんど出なくなってゆくので、ますますめちゃくちゃなギャンブル人生送ってる人々の、遠い世界のお話に見えてきました。もう、「なんでこんな人の小説読んでるんだろう」ってふと我に帰ったりして。そう思う一方で、こういう生き方から何かを見つけようともがいているというのも一つの生き方かもしれないし、マジメに頭でっかちにやってる人に共通部分がある、というのもちょっとはうなづける、そんな感じかもしれません。

映画の配役も発表されて、あれこれ驚いたりしたこともあるのですが、出合さんの他にも楽しみになったことは、原作にはいないオリジナルな人々がいることでしょう。それも、主人公梨田がらみではなくて、脇役にからむ人々が。そこから、映画では原作のような梨田のギャンブル生活だけではなくて、湯浅やテコなど周囲の人にもいろんな想いや生き方がある、そういうのも描いてくれるのでは、という期待がふくらみます。制作会見での出合さんの発言、「それぞれが違う道に向かう若者のパワーを感じて欲しい」っていう言葉どおり、でしょうか。

出合さん演じる湯浅正己は、見た目も全然違うけど、性格も高丘映士とは正反対と言っていいくらい、違う人物のようです。いわゆる普通の人? 私達ファンが持つイメージをぶち壊してくれるのかどうか…、期待です。

公開はまだまだ先ですが、最初にタイトルとテーマを聞いた時の印象とは逆転して、かなり楽しみになってきました。