教室はまちがうところだ

教室はまちがうところだ
小学生になったから小学校が舞台の絵本も探してくるようになりました。タイトルどおり、「まちがってもいいから手を挙げて答え(や意見)を言ってみよう」っていうの、まだ一年生だとそれほど深刻だったり、議論する場があったりするわけでもなさそうで、ピンとこなかったかもしれません。でも、こういうお話で救われる恥ずかしがりタイプの子もいるのでしょうね。

9ひきのうさぎ (せなけいこのえ・ほ・ん)
せなけいこさんの絵本です。切り絵のうさぎがあいかわらずかわいいです。いろいろありましたが、9ひきのうさぎとたろうちゃんとピンクのうさこ(おもちゃだけとあたまはいい!)がみんなで畑仕事をするシーンが、いい感じですね。

ぼくと パパ (講談社の翻訳絵本)
絵描きのパパとぼくのお話。パパは家で仕事してるから? いや、フランス人の描いたフランスの家庭の話だから? パパとふれあう時間がたっぷりあるぼくが。なんかとってもうらやましい感じです。これ、芥川賞作家の娘さんがいることでも有名な金原さん訳の本です。児童文学翻訳家ということはあのニュースの時に知りましたが、初めて見つけました。こういった絵本じゃなくっていわゆる文学の方が多いのでしょうか。

給食番長 (cub label)
最近、有名なのでよく見かける絵本です。しかし、私の趣味じゃないなぁ…。すみません。食べ物を残されたり捨てられたりするシーンは最初っから気分が良いものではないのは当然ですが。それと同時に、画面の隅にいるよくわからない小動物達。なんか不気味です。それをおもしろがれるかどうかが好きになれるかのポイントかなぁ〜、と。方言版のセリフ(文字)もおもしろそうなんですが、残念ながら博多弁にはなじみがなく…。

きょうりゅうのたまご
生き物くさい(?)ぼくの部屋にやってきたきょうりゅうのおかあさん。「わたしのたまごをしりませんか?」。というわけで、街の中をたまごを探して歩くお話です。もちろんきょうりゅうとのちょっとした冒険がメインなんですが、街並を見ても楽しいし、そこで生活してる人を見るのもおもしろいです。きょうりゅうと一緒に生活する街って、こんな感じでしょうかね? 誰も驚いてないし。

大草原のとしょかんバス (絵本の泉)
北海道の標茶が舞台の絵本です。図書館バス、つまり、本をたくさん載せているバスにひょんなことから乗せてもらい、手伝うことになったぼくのお話。周囲を鹿が走りまわってたり、牛に読み聞かせしたり、しまいにはお祭りのベコおどりに参加したりと、いろんなことがあります。で、この男の子、何者なんだろう…って思ってたらそういうことだったとは!

バスをおりたら… (絵本のおもちゃばこ)
北海道の絵本、2冊目です。こっちは多分、夕張の近くでしょう。家から学校までが遠いわたし。いつもいつも歩いて通っていたけれど、夏のある日、とうとうバスに乗ってみたのですが、降りたところは家から見上げてる炭坑の町です。必死になって家へ向かって帰ります。前の本もそうでしたけど、北海道の風景、こちらは麦畑、とうきび畑が画面いっぱいに描かれていて(そのかわり、こっちには動物はあまり出ない)、北海道の大きな畑の風景に圧倒されてしまいそうです。

日本の神話〈第2巻〉あまのいわと
前回、いなばのしろうさぎを借りてきましたが、同じシリーズの本です。有名なのはもちろんなんですが。

先日、アニメの「毎日かあさん」を見てた時のことです。たからものやさん(だったっけ?)に閉じこもってしまった娘ふみちゃんに出てきてもらうために窓の外で踊ったりしてるお父さんを見て、かあさんが、「あまのいわとか!!」ってツッコんでました。これ、ゲラゲラ笑って見てる子供たちに意味を説明しなきゃならないなぁと思って絵本を手に取ってきた、というわけなんです。

いなばのしろうさぎと同様、物語前半にて、神の力によって剣や髪飾りが神(人)になったりするのに慣れず、けげんそうな顔をして聞いてる子供達でしたが。クライマックスシーンである、隠れた天照大神を外に出すためにはだか踊りを始めた人の絵を見て、なんとなくそのおもしろさに目覚めてくれたみたいです。この後しばらく、あまのいわとごっこをしたのは言うまでもありません。

しかし、このシリーズの本は子供向けというより、大人向けって感じもします。時代考証などきちんとしてあるし。解説も含めて読みごたえあります。