サンタとふしぎなながれ星

久々です。冬休みに読んだ絵本を少し書き残しておきます。

サンタとふしぎなながれ星
「ながれ星」のタイトルに興味を持って手に取ったのは言うまでもありません。が、ここで言うながれ星とは、空から降ってくる星の形をした黄色の謎の物体であり、地面に散らばるだけではなくて、屋根をぶち抜いたり、落石のように列車の通行を妨げたりと、見た目のきれいさとは反対になかなか恐ろしいのです。これによってサンタさんのおもちゃ工場も被害を受けてしまいます。けれども、落ちてきた星を雪玉に埋め込むと、おもちゃができあがるという…、逆転の発想でしょうか。「サンタ」で「雪」で「おもちゃ工場」で、子供達には非常にうけておりました。私としては、最初のながれ星による被害で納得いかないのですが、子供達には(ストーリー的には)「そんなの関係ねぇ」なんでしょうか。


おやゆびひめアンデルセン (アンデルセンのえほん)
上の子用に某出版社の幼児用ワークをとっているのですが、その中に、「このお話の絵を正しい順番に並べましょう」という問題がありました。超有名で定番な「ももたろう」などはすぐにわかったのですが…、「おやゆびひめ」のお話があって、慌てました。お姫様ストーリーを知っておくこと、まるで眼中になかったのですから。自分自身もすっかり忘れていたので、借りてきたのがこれです。

仕方ないのかもしれませんが、反応はいまひとつでしたね〜。他の本を手に持ちながら、隣で読み聞かせしてるのを盗み聞きするみたいな。こんなのあまり良くないでしょうが。おやゆびひめはその場その場に与えられた条件のもとで必死に暮らしてるんでしょうが、かわいらしいからってすぐにいろんなところから求婚され、最後にはいきなりの女王様に。読んでる私も、「何なんだ…」と言いたくなる展開です。所詮は女の子の夢、なんでしょうけど。

それにしても、最初におやゆびひめをもらった女の人は、いきなりいなくなったことをどう思ってるんでしょうか。所詮は魔法使いがやったことと、あきらめたのかもしれません。

それにしても、はまぞうで見ましたが、おやゆびひめの絵本はいっぱいありますね〜。最寄の小さい図書館にはこのくらいしかなかったのですが、お気に入りの作家さんの絵で見てみたいものです。


ねずみのよめいり (1967年) (おとぎばなし)
こちらもワークの問題にあったお話でした。少し前にNHK教育テレビの人形劇番組で見た覚えがあったのでストーリーは知っていましたが、これも改めて読んでみました。

この絵本は松谷みよこさんの文ですが、テレビで見たお話とは微妙に違っていました。ねずみ夫婦がお月様に婿になって欲しいとお願いすると、月からうさぎがやってきて、お月様との仲介役をかって出てくれます。それだけではなく、雲や風との交渉もしてくれるのです。これではくたびれもするでしょう。もうめんどくさくなって月へ帰ろうとするうさぎの顔がたまりません(笑)

この後、風より強い壁、壁に穴をあけるほど強いねずみ、ということで、ねずみはねずみと結婚する、とばかり思っておりましたが、この本には続きが(少し)ありました。壁の王様、「上総の国ののこぎり山の壁」へと、ねずみの父は出かけてゆくのです。そして、そこで岩の切り出しをしている若者(=壁よりも強い!)を見つけ駆け寄るのですが、砕けた岩の破片がねずみ父の頭に当たって気を失って・・・。気を失ったことで、ねずみ父は気付いたのでしょう。ねずみ娘の婿はねずみであるべきだということを。

最後の解説にありましたが、「自己の価値に目覚めよ」なんですね。お話の最後のページの娘一家の幸せそうな絵が印象に残ります。

ところで。

実は、最寄の図書館にこの「ねずみのよめいり」の絵本が一冊もなくて、同じ市内の別の図書館のものを取り寄せてもらうことになりました。もちろん、有名なお話ですから、検索すればいろんな出版社、著者のものが20冊くらいずらずらとリストに出るわけです。
「(子供と読める絵本ならば)なんでもいいですよ」
と言う(本の素人の)私に対して、
「えっ! 僕が選ぶんですか!?」
と言って思いっきり戸惑う図書館職員さん。
あのぉ〜、図書館職員(司書さんかどうかは未確認)ならば本に詳しいはずですから、来館者の本に対する質問に答えたり、「この本がいいのでは?」と薦めたり、そういうことも仕事ではないのでしょうか? かなり不安感がアップしてしまいましたが、分館レベルだと職員レベルもこんなもんなのでしょうか?