陰陽師 13

陰陽師 (13) (Jets comics)

陰陽師 (13) (Jets comics)

読みました。すっかりエジプト感化されちゃって、ますます何の話だかわからなくなりそうです。晴明が道満のとこに水を取りに行くシーンなんて、それと、四角祭と、博雅と、真葛と、他の人も、いろんな人の行動が同時進行で、短時間で画面が変わるものですから。そういう思いを描きたいのでしょうけど、頭がこんがらがりそうです。どの文字が誰のセリフや心情なのかも、判別するのにちょっとした時間がかかります。早く読み進めて結果が知りたいものには、もどかしいぃぃ〜。

しかも、中間色多用すぎて、それが美しいし狙ってるし、描くのに手間暇かかってるのはのは百も承知ではありますが…、ただのグレーに見えるだけの時も。晴明の血を表現した花なのか、着物の模様なのかもよくわからない時も。全編カラーだったらいいのに。などと、できもしないことをねだってしまいます。

申し訳ないんですけど、エジプト関連の作画は、別の話でやって欲しかったと思ってしまいました。でも、関連を発見したのなら、登場人物&シーン込みでのマンガで表現したいのでしょうね、きっと(漫画家なのであとがきのみで文章表現するのはもどかしいのでしょう)。連載が何年にもわたってすごく長くなったから、作者の知識量も描きたいことも変化するのは承知の上ではありますが、本当に最初に比べて別の話になっちゃったよぉ〜ん。だから、最初のもくろみである、12巻完結を大幅に上まわって、「太陽」の13巻を作るはめになっちゃったんでしょう。でも、これも運命のなせるわざ?

などと、つまらなくけちばっかりつけてますが(こんな書きだしでしか感想書けない自分がなさけない、とさえも思う)、作者が調べて発見してマンガで表現して、こうして私たち読者に見せてくれて、おもしろく(興味深く)読ませていただきました。あとがきの解説も読んで、「平安京はすごくよくできている」「射覆の日時に惑星直列が!」ということなど、説得力が増して伝わりました(星座占いや、惑星直列に関しては…、あんまり意味ないのは百も承知ではありますが)。だから、京都は今でも栄えてるのかもしれない、と妙に納得。

「瓜」や「如」など、以前の話を持ってきて関連づけておりますから、また読みかえせねばなりません。

先日、移植しました日記で、佐用の晴明塚、道満塚へ行ったことを書いていたのを読んだばかりでした。このマンガでは二人の関係がこう表現されていて、ただのライバルではなく、それ以上に何やらただならぬ(神がからむような)間柄だったのだから、こういうふうにまつられ、守られてきた、のかなぁ、と、(貧弱な知識で)想像したりしてしまいます。

日本語ってこういう時は便利。だって、文字が音読できなくても(ふりがなふってなくても)、漢字でなんとなくは意味がわかるから。