おかしきさんちのものがたり

いつもは10冊とかまとめて2週間借りてるのですが、借りたり返したりを細かくやってたら、こんなふうになってしまいました。一度ここでリセットです。

こねこのき・も・ち ちょっとまってねるまえに (こんにちは!えほん)
前回絶賛した鈴木まもるさんの描くねこの絵本。でも、こちらはだいぶ小さい子供向けです。そうなんですけど、赤ちゃんまねもする、でも文字もなんとなく読める下の子が、はまっておりました。読んだ後は、寝る前に絵本と同じように外を見たり(でも窓は結露でびっちょり)、ふとんの上で転がったりはねたり。まくらを三回ぽんぽんぽん、するのはいいのですけど、眠った後にしばらくして見に行くと、まくらから随分と離れたところまで転がっていって眠っておりました(^_^;)

ミーノのおつかい (みんなで絵本)
具合の悪いミケノロスじいさんのために魚を買いに出かけたねこのミーノ。しかし、食べてしまわずに持ち帰れる自身がありません。やっちゃった後のための言い訳を考えたり、謝る練習をしたり。「そんなことしてないで早く帰れよ」とツッコミたくなります。何とか食べずに持ち帰った魚を食べたミケノロスじいさんは、次の日にはイケメンに! じゃなくって、若返ってしまいました。こんなオチに、ミーノじゃなくてもびっくりですよ!!

まほうのタオル (おかしきさんちのものがたりシリーズ)
先日、図書館にて「母の友」という雑誌の中にあるはたこうしろうさんのインタビューを読んできました。どういう経緯があって、その上でどういうふうな気持ちで絵本を作っているのか、驚くことがいっぱいでした。

そんなはたこうしろうさんの描く4兄弟のおかしきさんち。いつもぐちゃぐちゃ、汚れっぱなしだけど、4人それぞれ個性もあって。そして、それを見守るお父さんとお母さんは優しくてさりげなくて。今回は、マラソン大会が舞台です。えぇ、上の子は早速、あの、バスタオルを足の裏でひきよせるのをやってました。

じゅうりょくって なぞだ! (福音館の科学シリーズ)
科学者が書いて若手科学者が訳した絵本。どんなのかな?とかいう興味もあって手にしました。りんごが木から落ちるのではなくて、「地球の中心を通って向こう側まで穴を掘って、そこに落ちていったらどうなるだろう?」という例えからスタートするのは、なるほど、子供がよく考えそうな(質問しそうな)ネタです。他にも、重力(引力)に関する身近な例はいろいろあるわけですけど、どの中のどれを持ってきてどう説明するか、っていうのは、難しいものだなと思わされました。

ぼくはおこった (児童図書館・絵本の部屋)
お母さんに注意され、それで怒ったアーサー。怒りがおさまらないどころか、家の中も、街もぶっ壊し、台風を呼び、地球を破壊し、月も星も宇宙もめちゃくちゃに…!!! でも、火星のかけらのベッドに落ち着いたところで、「ぼく どうしてこんなに おこったんだろう」と。子供にはもしかしたら「?」だったかもしれませんけど、この、怒りが収まらないのってわかる気がします。そんなどうしようもないただの気持ちを絵で見せちゃうところが、この絵本のすごいところなのでしょう。

どうぶつえんのおいしゃさん (かがくのとも傑作集―どきどきしぜん)
国語の教科書に増井光子さんの文章があったので、ならばと思って手にしてきた本です。(若い頃の)増井さんでしょう。女医さんが動物園(上野?)の中を走りまわりながら、動物の治療にあたる姿が描かれています。治療と言ってしまえば簡単ですが、相手は言葉の通じない動物。種類や特徴によって対し方や治療方法を工夫しながら向きあってる姿に、いちいち驚いてしまいます。書かれたのが1977年ですから、医学も当時のものでしょうからね。

中でも一番親子でうけてしまったのは、便秘のゾウ。人間をふっとばすようなおならって、どんなおなら!?

りょうりちょうがしごとをやめたわけ (フレーベル館のおはなしいっぱい)
ワニくんシリーズで、以前にこちらで何度も紹介しました、みやざきひろかずさんの絵本。

天才シェフ、トンヌールが経営する「レストラン・トンヌールプッペ」はいつもお客さんでいっぱい。しかし、そんな天才トンヌールにも悪いくせが。それは、料理を味見してるうちにおいしすぎてみんな食べてしまうこと。ある時、それがこらえられなくなり、その結果、評判がた落ち。お客さんが来なくなってお店をたたむことになってしまいます。そんなトンヌールは、シェフをやめて転職しタクシードライバーに。やがて幸せな結婚をして子供が生まれて…。

場面がレストランだけで閉じなかったところに「えぇ?」ってなって、そして、結末にびっくり&やっぱりね、と。家で妻子のために料理をしてみたけど、やっぱり食べちゃった、くらいなら、迷惑かけた範囲はその程度で、笑い話で済ませる範囲。とってもほのぼのな終わり方でした。

ぎょうれつのできるパンやさん
最近、子供のお気に入りであるふくざわゆみこさん。前に読んだ(とかげの)スープやさんとは違って、こちらは人間が経営しております。あまりに山奥に作ったお店なので人に知られることなく、やっと来てくれたお客さんは森の動物達。ところが、そこから評判が広まって、やがてはふもとの村からもお客さんが来るようになります。

動物や鳥達を通じて、一段一段、評判が山の下へと降りてゆく様子がとてもほほえましいです。そして、こういうハッピーエンドなお話は、子供も心から安心して読めるようです。

ほしのメリーゴーランド (わくわくメルヘン)
N天文台にて大変お世話になりました、寮さんの絵本。こういうのがあるとは聞いてましたが、始めて目にすることができました。絵本ですし、科学解説本でもないのですが、絵の部分に天体写真がふんだんに使われています。

おおきくなったらなんになる? (たんぽぽえほんシリーズ)
そんな寮さんとはたこうしろうさんのコラボ絵本です。こんなのあったとは! 「おおきくなったらなんになる?」って、子供じゃなくって、たんぽぽとかめだかとかに尋ねてるところ、あまり見たことない気がします。一度あきらめちゃうところも。でもやっぱり…。

こいぬ、いたらいいなあ (おかしきさんちのものがたり)
そして、やっぱり探してしまうはたさんの絵本で、上のに続いてまた「おかしきさんち」です。あの4兄弟。今度はこいぬが欲しいと言いだします。もちろんお母さんに「あなたたちだけで うちは じゅうぶん。いぬなんて むり。」と言われてしまうわけですが。雪遊びの仕方も4人それぞれなら、お母さんにそう言われてがっかりの仕方が4人それぞれ違います。

つい、お母さん目線になって見てしまうわけですけど。新聞を読んでるお父さんに向かって「困ってるのよ」って言ってそうなお母さんに対して、お父さんはまるで無関心みたい。そんな絵に思わず反応してしまうあたり、どこの家庭もこんな感じで、結末もそんな感じなんでしょうかね(笑)