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ソフトランディングの科学

シンプルライフ

ソフトランディングの科学―ゆっくり、時間を長く

ソフトランディングの科学―ゆっくり、時間を長く

こちら、天文学者池内了先生の本です。でも、ジャンルは環境問題。たまたま図書館で手にして借りてきました。

池内先生は天文関係を中心にたくさん本を書いてらっしゃいますが、何故かうちにあるのが「わが家の新築奮闘記」。環境問題を重視してこだわりの家を建てられたお話です。天文つながりがありながら、専門書を手にせずにこういうのを買ってしまうあたり、私の庶民(生活重視?)なところがまるみえですが。その後、どんなふうに暮らしてらっしゃるのか、そして、環境問題についてどんなふうに考えてらっしゃるのかが上記の本に書かれています。

冒頭から、こだわりの家にぞうきんがけしたり、雨水を流すのに使っているために汚れやすいトイレ掃除をされてる様子が書かれていて、読んでるこっちは思いっきりズッコケそうです(笑) だって、有名な天文学者の先生がですよ。けど、別に尻に敷かれているとかそういうわけではなくって、人が生活してるって、自分の家で食べたり寝たり着替えたり、そして、その家(生活の拠点)を大事にしてるって、こういうことなんじゃないかと改めて思わされます。

そう、数年前から迷った時にいつも手にする、シンプルライフの考え方そのものです。「周囲にあふれるモノを減らす」ということから始まってますが、「モノ減らし万歳」とか「エコ一辺倒」とかいうんじゃなくって、

「モノも頭(=やりたいこと)もごちゃごちゃをやめてすっきりさせてみましょう。それから、便利や楽ちんなど追求するのではなく、暮らしにちょっと手をかけることって楽しいじゃないですか?」

っていうものです。

本では中盤で、人間とはどういう生き物で、地上での物質やエネルギーの循環がどうなってるかを説明し、その上でこのままでは破滅になってしまうということを科学的に説明してあります。科学に詳しい人にはものたりないかもしれませんが、こういう本だからこのくらいで十分なんじゃないでしょうか。そういう理屈を考えるプロセス、やったなぁ〜と心当たりを感じられたこと、少しほっとしましたが。

それをふまえて池内先生は、環境がアブナイから少しでもできることからしてゆきましょう(できてないこともあるけど)って身近なことを提案してます。これが、この本では「地球環境のために」なんですけど、普段から読んでる金子由紀子さんの本では「そういう暮らしの方がセカセカしなくて心地いいでしょ?」って書いてあります。アプローチする出発点は違っても、実際に目指すところは一緒なんですよ。わかりやすいところでは「100円ショップに行かない」とか、一緒。

他にもいろいろ、生活者として、目の前に迫っている問題が実はこういった環境問題にからむものだってこと、ひしひしと感じられました。だって今、ママ友さんと会えば「ガソリン値上げ」の話ばっかりでしょう。格差社会の一因て、資源獲得競争に負けてる(だから値上げ)ことなんじゃないでしょうか。

他にも気づかされたところはたくさんあったのですが、1番だったのは、技術に関してです。「技術」って聞くと万人が便利になる大型開発というイメージがあって、「もういいのに」ってなんとなぁ〜く思ってた私ですが。これからは、困っているあちこちの少数の人のための技術、小型化、分散化、多様化を進めるべきなんですね。