学生による演示実験

今日、子連れでこんなイベントに行ってきました。ので、簡単に感想など。

物理の学部生が中心になって(一部は研究室によるオープンラボのようなものもあり)、お客さん(幼児から大人)向けに物理の実験を見せるというイベントでした。研究室に所属する院生じゃなくって学部生というところが1つのポイントで、みなさん、4月からグループに別れて見せる実験のテーマを選び、装置を自作し、せっせと準備してきたそうです。

せっかくの学園祭なのにあいにくの雨だったのが功を奏して(外の模擬店がみんなお休みでした…)、かなりの人が集まっていました。主催者側も驚いていたようです。しかも、近隣の小学校などに宣伝したそうで、子供の割合も高かった気がします。生物とか化学とかのより身近なテーマじゃなくって、物理なのに、ですよ!!

ちなみに写真右は「モンキーハンティング」。麻酔の銃弾に見立てた玉を打つ(手ではじく)と銃弾の先端にはじいた玉が当たったことで電気信号が猿の方にも流れ、猿が木から落下(これは猿が銃の発射音に驚いて落ちるという意味だそうです)、先端から飛び出した玉がうまく落下してゆく猿に当たるようにする、というおもちゃ(?)です。絶え間なく子供が集まってました。玉が飛び出したところで猿が落下しはじめてしまうために、それを計算に入れて銃の角度を考えて玉を打つ、ということなんですが、果たして最適な角度はいかに…?

他にうちの子供達に人気があったのは、アルミニウムの1円玉が磁石の間を通過することで渦電流が発生し、磁石につかないはずの1円玉の動きが鈍るというもの。ブラックライトにかざすと光るもの、そうでないもの。それから、テルミンでしょう。話には聞いてましたが、手をかざしただけでいろんな音が出るのには驚き、つい夢中になってしまいます。

中には、始めてみた実験がうまくいかなかったり、失敗作が机の下に転がってしまっているのも愛嬌です。「これなぁに?」と目ざとく見つける子供達に、「これは失敗作やねん」って言えるのも、手作り実験(&失敗することだってある)ならではって感じで好感持てます。

ただ、気になったのは説明の仕方、しゃべりがいまひとつなところがあったことでした。実験の準備は入念にしていても、それを原理も含めて、幼児、小学生、から科学に興味ある大人までどう話すことでわかって(あるいは楽しんで)もらえるかというのは、できればさらに別の練習が必要だと感じました。

後で聞いたのですが、学部生のうちにこうやって人前で科学について話す体験(訓練)をする必要がある、ということで始まったのがこの企画だそうです。今日、予想以上のたくさんの子供達にもまれて、いい経験になったことでしょう。できれば、簡単にでも反省会をやって、こうすればより良かったというのまで気づいていただけたら、みなさんも科学技術コミュニケーターへの第一歩って感じかな、と思いました♪