栄養士もコミュニケーター

数日前にベジタブル&フルーツマイスターさんのことをここで紹介しましたが(id:camelopardalis:20070202)、栄養士の資格を持つ友人からコメントいただきました。ありがとうございました。

そうです、私、すっっっかり、栄養士さんがいらっしゃるということを忘れていました。申し訳ありませんでした。食につながる物そのものをを科学的研究対象とする生物学でも、生産者側に近い農学でもなく、口にする消費者側に最も近い、食の科学の視点からの専門家、しかも公的に認められた資格といえば、栄養士(さらには管理栄養士)なのですよね。

しかも、さらにお尋ねしましたところ、栄養士も、食べ物についての科学的知識を学んだり、人それぞれに合った献立を考えたりするだけでなく、人前(例えば病院では患者さんとか、学校では子供たちとか)で話す、プレゼンテーションするスキルを身につけるための訓練もたくさん受けてらっしゃるそうです。コミュニケーターそのものでした。私なんて、一部の有名料理研究家(で栄養士)の人が、プレゼンについては独自に身に付けたと思い込んでましたよ…。

ベジタブル&フルーツマイスターは、医師や栄養士と違って公的な資格ではありませんし、できて間もないですし、いろんな意味でまだまだなのかもしれません。でも、そんなこと言ったら、××大学教授とかいう立派な肩書きだけでも、その人が言ったことを必ずしもうのみにできないという事実だってありますよね。

科学技術の分野では、本来ならば科学者自身が広報普及などの市民とのコミュニケーション活動をすべきなのに、現状では不十分です。なので、そこを(国が主導してるにせよ、資格としては成り立ってない)科学技術コミュニケーターが担当する必要性が生まれているのでしょう。食のコミュニケーション分野でも、医師や栄養士などでは手がまわらないところを、別に国が主導しなくても別の資格を持つ人(だけでなく、正しい知識や経験等を持つ人)の力で補うことは、それが必要な場面で正しく機能するならば、いいのことなのではないかと思うのです。

いずれにせよ、栄養士さんでもベジフルマイスターでも科学者でもコミュニケーターでも、お互いが助けたり補い合ったりして、みんなや社会のためになることができたらいいですね。今回の「あるある」や、それに続いた騒動のような問題が防げるようになれば…。