冥王星のこと

昨夜、子供を寝かしつけた後、ここに趣味な思い出話をつらつら書いていたところ、あの、「惑星の定義をどうするか?」というIAU総会のリアルタイムブログ中継が、id:v4641sgr:20060824 さんによってなされていたのを発見しまして、随時チェックしてしまいました。に…、日本語で読めるなんて。時間が経つに従って、数行づつ、更新されてゆくのですよ〜。ちょっとドキドキいたしました。

そして、決議がなされてコーヒータイムに入った、という記述と同じ頃に、新聞社のニュースページにもそのことがトップで出ていて。うわぁ〜。

数日前の最初の報道に「惑星が3つ増える」とかいう案が載った時、「惑星定義委員会には、作家や科学史家の方も含まれている」と書いてあったので、科学者側が冥王星をはずした方がすっきりすると思ってるのに、まともな作家や科学史家がそろってるはずなのに、どういう理由で「冥王星を残した方がいい」と言ってるのかなぁ〜、と謎だったのです。が、じきにアメリカの要望と知って、「なんだかなぁ〜」という冷めた気分になってました。でも、結局、こう決まって安心致しました。

困るのは、定義を紹介してる教科書とか本とか、あとは、既にできてしまっている科学館等の展示物でしょうが、どこにも書かれてますように、科学が進歩すれば、それまで常識と思われていたことが変わることもある、と示すいい例ですから。壊してしまうことのできない展示物はちゃんと説明加えて、来館者にもきちんと説明するようにすればいいんです。

星占いに関しては、それぞれ好きなようにやって、みなさん好みのもので楽しんでね〜。ギリシャ神話の冥王ハデスは、ゼウス(ジュピター=木星)の兄なのに…、という立場ではありますが、ギリシャ12神だってもっとはじかれてる神だっているんだから、その理由でかわいそう、というのもあまり意味がないでしょう。

と、地球人があれこれ議論しましたが、冥王星と呼ばれるあの星は変わらずそこにあり、そんな冥王星はかわいそうだとも何とも思ってない、むしろ、正しく判断、仲間分けしてくれて良かったと思ってる、と想像するのですが…。それでも、慣れ親しんだものが変わる、しかもそれが「科学的事実」と思われていたこと、となると、世界的にこれだけ反響があるのもうなずけます。けれども、教科書的事実、慣れ親しんだことが変わってしまうのって、このことだけでなく、他の科目でも時々あることなのではないでしょうか?

ところで、v4641sgrさんのところでコメントいたしましたように、あちらは、院生の時からやってたブログを、大学のスタッフになってからも続けられていて、おもしろいです。先日の、CoSTEPのブログ制作演習で、中堅、若手科学者のブログが少ない、(忙しいから少ないのはわかるけれども、そこを知りたい人も多い、そういう最前線の人とコミュニケーションできればいいのに)という、5号館のつぶやき先生のお話を聞いてきましたが、そういえば、というわけで、こちらは貴重なところだと思ってます。